なんだかいろいろ、せわしない気持ちをリセットしたくて、
東京の喧騒を離れて、素朴で日常の中に神秘がいきている日本らしさを感じようと、
海に浮かぶ鳥居「神磯の鳥居」のある、茨城県大洗町にやってきました。
東京から電車で出発、水戸駅で雰囲気あるローカル線に乗り換えて、大洗に到着。だいたい1時間30分くらいかな。大洗駅の観光案内所「うみまちテラス」で観光MAPを受け取ると、どうやら開運大洗という体験をやっているみたい。駅からバスに約15分乗車して、神磯の鳥居へ。バスを降りて、海へとくだる小道をたどると、海風が髪をかき乱してきた。今日は風が強い。
小道の先、堤防の向こうは海。岩に打ち寄せる波の中、すっと立つ鳥居が「神磯の鳥居」。 思ったよりもすこし小さめ。だからこそ余計に、波しぶきの中で涼やかな様子の「神磯の鳥居」が、しなやかで力強く見えた。ここに、神様が舞い降りたとのこと、なんだかわかるような気がする。
日の出がとても美しくみえるそう。だから、元旦は初日の出を見に、この大きいとはいえない堤防の通路に、あふれるばかりの人がくるそうな。
神磯の鳥居の脇のテラス風なところへ登る手前に、石碑があった。どうやら、サムライがたくさんいた江戸時代の初代将軍である徳川家康の孫で、水戸黄門としてTVドラマにもなっている徳川光圀が、この大洗海岸で詠んだとされる和歌らしい。
『あらいその岩にくだけて散る月を一つになしてかへる浪かな』
あぁ、月か。夜にまた、きてみようかな。
大洗磯前神社に行ってみようと、大きな白い鳥居から、階段を見上げる…これは、なかなかハード!なんとか、なんとか登り切って、後を振り返ると、あたたかくなった体に風が吹いて、すっと心が軽くなった気がした。参拝をして、御朱印を頂き、いざ大洗の町へ。せっかくなので、開運大洗体験やってみるぞ!
旅は、温泉とグルメ!潮騒の湯は、天然温泉。ここ大洗は、太古の地層でできていて、その地層にある太古の海の水が温泉になっているんだって。さっき行った神磯の鳥居もその太古の地層が地表にでてきたところに立っていたみたい。海のパワーいっぱいの温泉とサウナに入って、極楽極楽。温泉の出入り口の龍の壁絵も、優しい雰囲気でいい感じ。
身体が温まったらお腹がすいてきたみたい。窓いっぱいに大きな太平洋を見渡せる、お食事処に座っていたら、「大開運御膳」が運ばれてきた。
え…すごい、驚きのボリューム!魚もお肉も、お野菜もたっぷりで贅沢。「いっただきます」
仕事とか家族とかこれからとか、いろいろ落ち着かなかったけど、少しふ〜っと一息つけたかな。潮騒の湯には、毎日いろんな占いの先生がいるというので、開運大洗体験の「ちょこっと占い」をやってみた。
「どれどれ、今日は何を聞きたい?What themes do you want to hear about?」と、日本語とちょこっとの英語で話される占い。なんだろう…話してくれた内容に、思い当たる節…あるある!
話を聞きながら、自分のことを改めて考えてみる。占い師の先生のエネルギーに満ちた祝福に触発されて、人生への新しい考え方を拓くことが出来そうな予感…。10分間のちょこっと占いは、あっという間にすぎてしまい、追加料金で延長してもらっちゃった。
海の色がだんだんと濃くなって、大洗の町の夕暮れの刻が近づいてきた。お昼ご飯をいっぱい食べたから、お宿の夕食までは少しふらふらお散歩街歩き。
曲松商店街を歩くとある、地元の酒蔵「月の井酒造店」。ここで、開運大洗の試飲と酒蔵見学を体験。雰囲気がとってもレトロだと思ったら、150年以上前から続く酒蔵だそう。酒造りの流れを知って、酒蔵を見学。酒蔵の見学に行くと、ふわりと香るお酒の気配。大洗に授かる酒として、酒に向き合う酒造りの職人さんたちは、ここで育つ最高の米麹と、自然が示す最適な温度と向き合いながら、その年での最高の味を醸して人々を楽しませてくれます。毎年、毎日違う酒のなかの最高を探し求めるアーティストのような…そんな向き合い方、素敵だな。天から賜った祝福を心から感じるお酒は、全ての一滴が血となり力となり、健康の命の素になるよう。月の井のお酒は、温度によって変わる味わいもまた格別とのこと。隣接するショップで、お土産買って、お家でもたのしんでみようかな。
お酒をぶらさげて、静かな道を歩く。開運体験で、いろんな生き方の人にあった気がする。陽はとっぷり暮れているけれど、お宿に帰る道は、ほんわり明るい。寂しくないのは、聞こえてくる波の音のおかげかもしれない。空を見上げると、夜空に浮かぶ月が、わたしを見守ってくれているようだった。
早起きは開運のモト!お宿でゆったり過ごして早めに寝て、前日に予約した早朝の空中ヨガをしに、大洗シーサイドステーションの海風ヨガスタジオへ。心もリセットしたら、身体もリセットしたいよね。
ヨガはしたことがあるけれども、空中ヨガははじめて。ちょっとドキドキしながら、扉を開けると、親切そうな笑顔のインストラクターさんが迎えてくれた。手ぶらできたけど、レンタルウエアにお水も用意されていた。
同意書を書いて、いざ体験。色とりどりの布が天井からさがっていてカラフル。ヨガマットの上に裸足で立つ。インストラクターさんの簡単な英語とわかりやすい動きをみながら、チャレンジ。あんまり運動は得意ではないけれども、はじめての私でも出来て、ちょっと冒険心がくすぐられるプログラム。まさか逆さまになるなんて!血の巡りが良くなって体が軽くなったし、なんだか包まれてうっとり。健全な精神は健全な肉体に宿るもんね。空中ヨガ、ちょっとハマりそうかもしれない。
海風ヨガスタジオからすぐ下、シーサイドステーションの中にある、大洗まいわい市場は、大洗や茨城県のおいしいものがいっぱいのお土産屋さん。開運福袋プランで予約をすると、スタッフさんが店内を案内してくれ、嬉しい試食や、開運フードの選べるお土産とセレクトされたお土産をまとめてもらえる。お得で便利なプラン。例外もあるかもだけど、このまま外国に戻ってもいいような、税関OKなお土産が詰め合わせではいっているんだって。店内を見て回ったら、他にも気になるものがでてきちゃった。案内してくれた店員さんにも、なにが入っているのか相談できるし、これでお土産もバッチリ。
素朴で神秘が日常にいきている日本らしさと、この土地と向き合っていきている人々のエネルギーを感じて、自分と向き合えたような気がした大洗の旅。
「リセットして元気でたよー、頑張るよ」という気持ちの報告をしに、東京に帰る前にもういちど、神磯の鳥居へ。神磯の鳥居は、青々とした海に穏やかに立っていて、そっと背中を押すように応援してくれている気がした。
おし、これから運を拓いていくぞ、開運大洗!