涸沼はかつて奈良時代の常陸国風土記で阿多可奈湖(あたかなのみなと)と呼ばれた広大なラグーンでした。現在はしじみ漁で有名な関東唯一の汽水湖で、ラムサール条約に登録され水鳥の生息地として保全されています。(もっと詳しく)
涸沼は、奈良時代に書かれた常陸国風土記で「阿多可奈湖」(あたかなのみなと)と呼ばれていた広大なラグーンでした。海水面が下がり干拓が行われた現在では涸沼と涸沼川に独立して別れていますが、現在も海が満ち潮のときには那珂川河口から涸沼川を通じて涸沼まで海水が遡上する風景が見える、関東唯一の汽水湖となっています。
汽水湖の涸沼ではしじみ漁が有名で、涸沼川および涸沼東側の浅場で採取され、漁業組合により一年を通して平日の早朝から午前中の4時間が採取時間と決められています。漁は小舟に乗り、ある程度の大きさのしじみだけを掻き採ることのできる金属籠の付いた長竿を用いて沼底の砂泥を掻いて行います。涸沼川にかかる大貫橋や涸沼橋からも見ることのできる朝のしじみ漁は、汽水域のある大洗ならではの里の風景です。
涸沼は平成27年にラムサール条約に登録され、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地として保全されることになりました。絶滅危惧種のオオワシが飛来し、5千羽ほどのスズガモが飛来する越冬地です。湖にはしじみをはじめ、絶滅のおそれのあるニホンウナギや、ハゼ、スズキ、ボラ、シラウオ、コイなど、汽水域ならではの多様な生態系がみられます。
かつて阿多可奈湖だった涸沼川周囲のラグーン跡は現在、水田地帯として海のように平らに広がっています。水戸から大洗に行くときは鉄道でも車でも広大な水田風景を越えてゆくことになります。ゴールデンウィークから初夏にかけて、水が張られて澄み渡る水田の美しさは大洗から水戸に通う学生が眺めてきた里の風景のひとつです。
ロビンフッドのシャーウッドの森をイメージしてネーミングされたゴルフコース。クラブハウスからは水際の美しい大きな池が見渡せる。まさにアメリカンタイプのコースのように見えます。
太古の海と森と川。信仰と保養の地
漁業と商業と暮らし。
大洗町の中心地
茨城県内最大の
遠浅ビーチと
別荘地
関東唯一の汽水湖涸沼と
広大な干拓地